チューペットおじさんとペルー人。
小学生の頃、遊び場といえば小学校だった。
授業が終わり、家に帰って、また再集合。
グラウンドでサッカーすることが多かった。
そのサッカーに混じっていたのが、「チューペットおじさん」と「ペルー人」だ。
今の時代では考えられないかもしれないが、割と頻繁に参加していた記憶がある。
どちらか1人の時もあれば2人いた時もあった。
いつの間にか存在して、いつの間にか参加する。
平和なものである。
チューペットおじさんは毎回、大量のチューペットを持参してきた。
駄菓子屋で買ってきたものなのだろう、当たり付きのチューペットだった。
お金なんて大して持ってない小学生の私達は、嬉しかった。
そして何故か分からないが、チューペットおじさんの持ってくるチューペットは2本に1本の確率で当たりだった。
チューペットの妖精なんじゃないかという噂もあった。
一方、ペルー人は只々サッカーが上手かった。
チューペットおじさんもサッカーが上手かったのだが、ペルー人はファンタジスタだった。
試合中にチューペットおじさんとペルー人の1on1になる場面があった。
チューペットおじさんVSペルー人
妖精VSファンタジスタ
今思えば謎の時間だが、私達は固唾を呑んで見守っていた。
仕掛けるペルー人
ついていくチューペットおじさん
フェイントを織り交ぜるぺルー人
ついていけずコケるチューペットおじさん
勝ったのはペルー人だった。
チューペットおじさんはコケて膝から血を流していた。
妖精の血は赤かった。